アメリカでは購入した商品を返品し放題だということ、皆さんはご存知でしたか?筆者がアメリカに住むようになってかなり驚いたアメリカの返品文化について解説します。
アメリカ在住歴5年以上の筆者が、日本との違いや便利さ、体験談なども含めてご紹介します。
日本の返品事情
まずは既にご存知かと思いますが、日本の基本的な返品ルールを見てみましょう。
・レシート紛失したらダメ
・開封したらダメ
・使用したらダメ
・7日以降はダメ
・商品の欠陥ならOK
・返品OKな場合でも送料は自己負担
こんなルールを設けている会社がほとんどかと思います。つまり、
基本的に返品はできない文化
というわけですね。なんとも厳しいルールですよね…
ネットで購入するECが発達してきている中で、返品条件が厳しいと買い物がしづらいですよね。例えばみなさん洋服とかどうされてるんでしょうか?届いて初めてサイズ感がわかる気がしますが…
アメリカは返品し放題!その理由は?
冒頭でも述べましたが、ほとんどのお店は返品条件が日本と比較してゆるゆるです。
・開封済みでもOK
・使用済みでもOK
・2ヶ月後でもOK(場合によっては数年後でもOK)
・気分が変わった、などどんな理由でもOK
・送料は販売者負担
・返品しなくても返金される場合もあり
基本的にはこんな感じです。もちろん販売元によって差はありますが返品条件はかなり緩めです。この様な文化になっている理由として「お客様ファーストな文化」であることが挙げられますね。アメリカは訴訟大国でもあることから、顧客とのトラブルを極力避けようとするのは賢明かもしれません。
さらに付け加えると、最近の調査では「返品可能期間が長いほど返品率が下がる」といった面白いデータもあります。これは製品の使用期間を長くとってもらうことで愛着が湧いてきたりだとか、会社に対する印象が好転することによるものだと考察されています。
一方で、これにより環境負荷が増大すると主張する団体もいます。返品された商品の多くは破棄されますからもっともですね。さらに、返送時にはコストだけでなく運送業者も使うことになりますし。バランスが難しいところです。
アメリカで返品の理由は自由?
どんな理由でも基本的に許されます。笑
ではアメリカEC大手のAmazonの例を見てみましょう。
Amazonで返品する商品を選択すると、上記の様な選択肢が出てきます。直訳すると以下の様になります。
製品と箱が壊れていた
もういらない
もっと安いのが見つかった
欠陥商品だった
間違って買った
届くのが遅すぎた
間違った商品が届いた
サイトの説明とは違っていた
商品が多く入っていた
どうですか?
どう考えても優しすぎる!!
「もういらない」とか「間違って買った」「届くのが遅すぎた」これらの理由は日本では自己責任として扱われ、返品が許されない場合がほとんどですよね。
さらにさらに、最近では商品に問題があった場合「返送は無しで返金だけされる」という謎仕様が実装されたそうです。これは返品にかかる送料や検品にかかる人手などを考えた上でのことだそうです。
もはやAmazonじゃなかったらウマいハナシすぎて詐欺かと思っちゃいますね…本当にあるんでしょうかこのパターン?
追記:Amazonで購入したボールペン(10本入り10ドル)のうち2本が壊れていたので返品を試みました。すると「10ドル返金しますね、商品は送り返さなくていいです(Keep it!)」って言われました。驚愕の新システムの実在を確認いたしました!!
ナイキの返品規約【体験談】
ではNIKEの返品規約を見てみましょう。(米国NIKE公式サイトより)
直訳すると「全ての商品は60日間返品できます(着用済みでも可)」とのこと。
驚きの2ヶ月!!しかも開封して使用しちゃっててもOK。普通に使い古して、2ヶ月後に返品なんてこともできちゃいますね…
なんか悪い気がしちゃいますが、
「試しに着てみて、履いてみて。ダメなら返品して!」
公式ページにはここまで記載してあるから驚きです。これも顧客を掴んで離さないための戦略なのでしょうか。
さらに2年保証までついている
この規約、よーく読み込むと「NIKEの商品は2年保証がついている」と記載してあります。
正確にいうと以下の場合に返品や交換の相談ができます。
・製造日から2年以内
・アイテムの欠陥であると考えられる場合
実際、僕自身も購入してから1年半後に返品した経験があります。スニーカーのソールが真っ黄色に変色していたので、変だと思いカスタマーサポートにチャット。チャット開始から1分で「返金させていただきますので商品を返送してください」との返答が。当時はこんなシステム知らなかったので「え、まだ返品できるんですか?」って聞き返しちゃいました笑
2ヶ月間の返品期間に加え2年保証がついているなんて、びっくり。電子機器ならまだしもアパレルですからね笑
コストコの返品規約
続いてはアメリカの中でもかなり寛大な返品規約を展開している米国コストコ。基本的に無期限の返品期間を設けています。特に指定されているジュエリー、アルコール、タイヤなど消耗品は90日間ですが、その他はほぼ全ての商品がいつでも返品可能です。とはいえ、これだけでは規約がどれだけ緩いか伝わりづらいと思いますので現地の友人の体験談を共有します。
現地人(友人)の体験談
使用済みテントを返品したそうです。しかも購入してから5年後に!友人によれば少なくとも年に数回は使用していたそう、、、返品理由は骨組みが壊れたため。特に何も言われることなく返品できた。
これはもはや理解を超えたレベルですね。。。普通に使ってて壊れただけな気もしますけどね。
家電量販店の返品規約
家電量販店も例外ではありません。例えばアメリカ最大手のBest Buyは基本的に14日間の返品期間を設けています。
現地の友人「イヤホンやヘッドホンは一度にいくつも購入するよ。気に入ったものがあれば手元に残し、なければ全て返品さ。特にイヤホンは耳に合う合わないがあるからね。」
とのこと。
ちなみに彼は最近BOSEとAppleのイヤホンを購入し、ジムなどで使用してみてからどちらも返品したそう。iPhoneやApple Watchなども14日間は返品できるので「とりあえず使ってみてから判断」という人が多いようです。
返品された製品の一部はAppleに戻され、Refurbish製品として新たに売りに出されます。米国AppleのRefurbish製品のラインナップが日本より充実しているのはこの返品文化が一役買っている可能性は大いにありそうですね。
スーパーマーケットの返品規約
食料品や生活用品を販売するスーパーマーケットでも90日間は返品できます。未使用の洗剤などが返品可能ならまだわかりますが、使用済みでも返品可です。ちなみに食品は、食べかけや飲みかけでも返品できちゃいます。
飲みかけの牛乳、腐った食べ物を返品している人を見かけたことがあります。。。
結婚式の引き出物でも返品可能
日本では「貰い物は大切に使おう」という雰囲気がある一方、アメリカでは「引き出物やお祝いのプレゼントであっても気に入らなければ返品する」のが当たり前です。
引き出物にレシートはついてないんじゃない?と思いましたが、実はついている場合が多いです。正確にいえばつけて送る人が多い。
「気に入らなければ返品してね。あなたの自由ですよ」というのはなんともアメリカらしくて好きです笑
返品の仕方【超簡単】
返品の仕方も簡単かつ多くの場合は無料です。UPSという配達業者に持ち込み印刷したバーコードを渡すだけ。Amazonでは提携のスーパーに専用の人員を配置し、その人にQRコードのスクショを見せるだけで返品が完了してしまいます。
最近では無人の返品ロッカーも登場。QRコードを読ませると出てくるシールを製品に貼り付け、備え付けの袋に梱包してロッカーへポン。素晴らしく簡単です!
アメリカの返品事情まとめ
さて、アメリカの返品文化はいかがでしたでしょうか?日本と比較してしまうと驚きの連続ですよね。
ただ知っておくべきは「グローバルに見れば日本が厳しすぎる面もある」という事実です。
とはいえ、最初から返品する前提でドレスなんかを買っている友人を見るのはいつになっても慣れません…笑
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