みなさんこんにちは!アメリカの祝日が少なくて不満を持っている駐在員のsyunです!笑
アメリカの祝日って…
どんなのがあるの?
日本と比較して祝日数は多いの?それとも少ない?
アメリカに住む前は祝日の種類なんて気にしたことなかったですが、実際に文化に触れてみるといろんなことがわかってきたりします。本記事ではそんな体験談を交えてアメリカの祝日について解説していきます!
アメリカの祝日数は日本より少ない
まず主張したいのがこれです!笑
筆者はアメリカ駐在中なので「アメリカの会社で、かつ現地のカレンダーで」仕事をします。となると、祝日が少ないのは意外にダメージが大きいんです笑
アメリカの祝日数:11日
日本の祝日数:16日
後ほど解説しますが、2021年バイデン氏が新しい祝日を追加してくれたので1日増えて11日となりました!!が、日本の16日には遠く及ばず…がっかり。
アメリカ合衆国連邦政府が定める祝日
アメリカには「国が定める祝日」と「州が定める祝日」の2種類があります。前者に関しては日本の祝日と同じ感覚ですね。一方で後者に関しては日本の感覚では語れません。州は日本で言うところの県サイズの地方自治体です。県が独断で祝日を制定できるとは、さすが自由の国アメリカ合衆国といったところでしょうか。
以下が連邦政府が定めている祝日一覧となります。
1/1 New Year’s Day(元日)
1月第3月曜日 マーティンルーサーキング誕生日
2月第3月曜日 大統領の日(Presidents Day)
5月最終月曜日 メモリアルデー(Memorial Day)
6/19 奴隷解放記念日
7/4 独立記念日(Independence Day)
9月第1月曜日 勤労感謝の日(Labor Day)
10月第2月曜日 コロンブス記念日(Columbus Day)
11/11 退役軍人の日(Veterans Day)
11月第4木曜日 感謝祭(Thanks Giving Day)
11/25 クリスマス(Christmas)
全部で11日の祝日があります。もちろん、すべての祝日には意味があり、日本と異なった感覚が存在しますので一つずつご紹介していきます!
New Year’s Day(元日)
多くの都市では前日の大晦日からイベントが開催され大いに盛り上がります。有名なのはNYタイムズスクエアのクスダマではないでしょうか。何万人という人がタイムズスクエアに集まり、カウントダウンをして派手に新年を迎えます。去る年を惜しむというよりは、来る新年を今か今かと待ち構えている雰囲気です。
ちなみに国内でも時差がありますので、NYで年明けの瞬間でもカリフォルニアではまだ20時です。同じ国なのにタイミングが違うなんて変な感じですね笑
余談ですが、あまりの人の多さに身動きが取れず同じ場所で待機する必要があるのでトイレにも行けない。だから皆さんこのイベントはオムツ着用で臨むそうです!
そして明けた元日は日本と同様、アメリカでもお休みです。前日のお祭り騒ぎとは一転、多くの人々は家族とともにゆったりと過ごします。アメリカではクリスマスから続く一連のイベントなので疲れた胃や体を癒す日なのかもしれません。年賀状などの文化は一切ありません。
日本の「行く年来る年」的な雰囲気とはまるで違いますね笑
マーティンルーサーキング誕生日
マーティンルーサーキングはバプテスト教会の牧師で、アフリカ系アメリカ人への人種差別撲滅運動のリーダーでした。この公民権運動は徐々に勢いを増し、多くの人々の支持を得てキング牧師は1964年、ノーベル平和賞を受賞しました。
彼の有名な演説の一つに、1963年8月28日のワシントン大行進というものがあります。リンカーン記念堂の階段で行われたもので、アメリカの首都であるワシントンDCには25万人のアメリカ人が集結し演説を聞きました。
もしかすると皆さんも「I have a dream」から始まる演説をご存知ではないでしょうか。
筆者は中学か高校の英語の教科書で習った記憶があります。
大統領の日(Presidents Day)
大統領の日は、歴代大統領を讃える日です。日付は初代大統領のジョージ・ワシントンと第16代エイブラハム・リンカーンの二人の大統領の誕生日付近に設定されています。
ちなみに現大統領のジョー・バイデン氏は第46代です。
ジョージ・ワシントンは「建国の父」と称され、イギリスからアメリカ独立を勝ち取り個々別々だった植民地を統一した人物。ジョージワシントンの出生地であるバージニア州では、大統領の日に盛大なパレードを開催するイベントがある。
エイブラハム・リンカーンは「奴隷解放宣言」により奴隷制度を廃止した功績を持つ。リンカーンの大統領就任から150年ほど経過する現在でも、アメリカ国民が最も畏敬の念を持つ大統領の一人である。
正直は常に最善の策である。
ジョージ・ワシントン
それはできる、それをやる、と決断せよ。それからその方法を見つけるのだ。
エイブラハム・リンカーン
メモリアルデー(Memorial Day)
日本語にすると戦没将兵追悼記念日、祖国アメリカのために戦い亡くなった兵士たちを追悼する日です。元々は南北戦争戦没者のための日でしたが、現在では世界大戦やその他の全ての戦争で亡くなった人々を追悼する日になっています。
暖かくなってきた5月最終週の3連休ですので人々はビーチやピクニックに出かけます。その傍ら、美しく飾り付けされた戦没者の墓や戦没者を悼むパレードに参加したりします。
奴隷解放記念日(ジューンティーンス)
2021年、ジョー・バイデン大統領によって新しく制定された祝日です。先程解説した通り、奴隷解放は第16代エイブラハム・リンカーンの功績です。が、近年アメリカでは人種差別に対する意識が急激に高まっているため、現大統領バイデン氏が「歴史から学ぶように」と制定したようです。
ちなみに、多くの州ではすでに祝日に設定されていたため何ら影響は受けない企業がほとんど。しかし、連邦が定める祝日となることでその意味は大きく増したといえます。
2020年、黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に殺害された事件はとても有名ですよね。彼の出生地であるヒューストンでは街の中心地の至る所にフロイドさんの絵が描かれています。
独立記念日(Independence Day)
7/4は言わずと知れたアメリカ独立記念日。1776年のこの日にアメリカ独立宣言が公布されたことを記念したものです。
アメリカの祝日のうち最も盛り上がるものの一つであり、1週間を通して各地でお祭り騒ぎとなります。友人とパーティや旅行、家族と実家に帰省するなどして過ごすアメリカ人が大半です。
ワシントンDCでは毎年恒例の花火大会が開催されることから、アメリカ国内外から訪れる旅行客でごった返します。200年以上続く超伝統的な打ち上げ花火大会らしいです。
ちなみに筆者も行こうと試みましたが、ホテルと飛行機が高すぎて断念しました笑
勤労感謝の日(Labor Day)
直訳では「労働者の日」で、日本にもある「勤労感謝の日」とほぼ同義です。19世紀に労働者の働き方改善を求める運動があり、それが今でも残っています。数少ない連邦祝日となっていることから、アメリカとして労働者の権利を守ることがいかに大切にしているかが伝わってきますね。
多くのアメリカ人にとってレイバーデーは「夏の終わり」を意味します(逆に夏の始まりを象徴するのが5月のメモリアルデーです)。9月は新学期の始まりであり(日本で言う4月)、夏休みが終わります。そして就職をする人も多いです。
多くのショッピングモールではレイバーデーバーゲンを実施しているため、祝日前後は買い物客で賑わいます。
ちなみにこの日はアメフトのシーズンが始まる日でもあります。
コロンブス記念日(Columbus Day)
クリストファー・コロンブスの最初の航海を記念する祝日です。皆さんご存知の通り、コロンブスはスペインから西へ航海を始め、1492年10月12日に現在のアメリカ合衆国にたどり着きました。
一方、最近ではこの祝日を廃止する動きも出てきています。理由は「コロンブスが発見する前から大陸は存在していた」「コロンブスが原住民の生活を武力で制圧した」ことを祝うべきでないとの考えからです。実際に2017年の大手新聞社ワシントン・ポスト紙が「なぜいまだにコロンブスデーは連邦祝日なのか?」という講義の記事を出したのは有名な話です。
ちなみに、コロンブスは自身が到着したのはインドだと信じていたことから原住民を「インディアン」と名付けたそうです。
退役軍人の日(Veterans Day)
祖国のために戦い、無事生還した退役軍人を讃える日です。元々は第一次世界大戦後に世界平和を願う日として制定されましたが、1954年に今のベテランズデーとなったそうです。毎年この日になるとアメリカ各地で式典が開かれます。
ちなみに5月にあるメモリアルデーは戦没者を悼む日になってます。どちらも戦争関連ですが、線引きはしっかりしてますね。
感謝祭(Thanks Giving Day)
メモリアルデー、クリスマスと並び、サンクスギビングデーはアメリカ3大祝日の一つです。元々は宗教的な行事とされていますが、現在では本来の意義は薄れてきており単に仲の良い友人や家族と過ごす祝日となっています。
別名ターキーデーとも呼ばれ、家族や友人で集まってターキー(七面鳥)を囲むのが伝統です。この祝日が近くなるとスーパーには七面鳥のお肉や焼いたものがズラリと並びます。
サンクスギビングデーの翌日はブラックフライデーと呼ばれ、学校が休みになります。さらにどんな業種でも1年で最大のセールを開催します。アメリカでは間違いなくこの期間が1年で最もお買い得な週末と言えるでしょう。
ブラックフライデーはなぜか日本でもありますよね、セールの口実にしたいだけかなと思いますが笑
クリスマス(Christmas)
言わずと知れたキリスト教のイベント、クリスマス。大体の会社はクリスマスイブも休み、もしくは早く帰ることができます。日本もクリスマスを祝いますが、アメリカでは会社まで休みになると言うところが大きな違いですね。
主に家族で集まり、クリスマスツリーの飾り付けやプレゼント交換をします。この季節になると一軒家は庭の木に電飾やバルーンで盛大に飾りつけます。マンションもベランダに電飾を飾るのが一般的。ちなみにこの飾り付け、年明けまでそのままにしておくのが普通です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。アメリカの祝日は日本と比べて日数が少ないのが、僕の不満なところですが笑
一方で、アメリカでは祝日に集まる家族が圧倒的に多い気がします。日本では正月とお盆くらいですもんね。家族を大切にするイメージはありましたが、実際に体験すると新しい発見があるものですね。