
こんな疑問にお応えいたします。
近年、空前のプログラミング学習ブームが到来しています。その背景には副業解禁、政府のIT技術者養成への肩入れが大きく影響しています。
日本では2030年にIT系人材が最大で70万人不足すると言われています。これは政府にとっても深刻な問題で、解決することで日本の経済を強めていく狙いです。
そんな中で、今年度から小学校でのプログラミング教育が義務化されました。来年度からは中学、高校と順次導入されていく予定です。このような動きから、家庭でもプログラミング教育を積極的に取り入れる動きが強まっています。中でも話題なのがこのScratch(スクラッチ)です。子供向けのレベル感、かつ無料で学べるというお手軽さから話題沸騰中です。
ということで今回はScratchについて概要から使い方まで具体的に解説していきます。もちろん、現役エンジニアとしての目線も入れつつ進めます。
以下の順で進めていきます。
目次
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スクラッチ(Scratch)とは
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スクラッチ(Scratch)の概要とコンセプト
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スクラッチ(Scratch)でできること
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スクラッチ(Scratch)の使い方
スクラッチ(Scratch)とは
スクラッチは、ゲームを自作しながらプログラミングを学べる学習フリーソフトです。子供でも簡単に扱えることから、流行しています。最近ではNHKでも「ワイワイプログラミング」のページで取り上げられていますね。フリーソフトなので、パソコンとネット環境さえあればいつでもどこでも楽しめます。
スクラッチの概要とコンセプト
スクラッチはMIT(マサチューセッツ工科大学)とスクラッチ財団によって共同開発された、プログラミング言語と教育プログラムのことを指します。このプログラムはメインターゲットを8〜16歳のユーザーとし、無料で扱えることから世界中で人気を博しています。全世界の登録ユーザー数は5900万人で、そのうち日本人は65万人ということです。登録ユーザー数は日本全人口の約50%とかなり多いことが特徴ですね。
スクラッチの特長はズバリこれです。
プログラミングの構文を覚えることなく、直感的な操作ができること
遊び心にあふれた構成で、ゲーム感覚でプログラミング体験ができること
プログラミングを習得するには、大人でも数ヶ月かかると言われています。加えて、独特な技術のマスターが必要なため、独学では挫折する人が90%とも言われています。対象年齢が低めであるスクラッチではこのような点に留意し、楽しく学習が進められるようになっています。
スクラッチ(Scratch)でできること
プログラミングを楽しく学べる
今後、社会を生き抜く上で必要不可欠と言われるプログラミングの知識を楽しく学ぶことができます。スクラッチ公式ページで共有されている作品を見てみましょう。スクラッチではプログラミングの構図を簡略化することで、プログラミング言語がブロック化されたものを組み合わせて自分の作品を作ることができます。この組み合わせにより、自分の好きなゲームを構築していくことができます。ゲームを買って遊ぶことはあっても、自分で作ることは中々無いと思うのでとても貴重な経験になると思います。
詳しい作り方は後ほどじっくり解説しますね。
自分の作品を作り、世界中と共有することができる
自分で作ったゲームはスクラッチの公式ページで共有することができます。これで、パソコンさえあれば世界中の誰もが自分のゲームを遊んでくれるようになります。
作ったゲームはみんなに評価してもらうことも可能です。どれだけの人が遊んでくれたか、良いねの数などがつきます。コメント機能もあるので、ユーザーとコミュニケーションを取りながら感想を聞いたり、改善点を吸い上げたりすることもできます。
世界中のみんなが作ったゲームの例を少しのぞいてみましょう。公式ページに飛ぶと、こんな感じで沢山のゲームや物語が並んでいます。簡単なものからかなり凝っているものまで様々ありますね。ただ遊んでいるだけでも無限に時間が過ぎていきそうです笑
クリエイティブな思考、論理的思考能力が身につく
プログラミングは0から1を生み出す技術です。そういった意味で、クリエイティブな思考が身につくでしょう。僕は現役エンジニアとして働きながら、この仕事には芸術やアートの要素も含まれているな、と感じるときもあります。僕自身の学生時代の話をすると、正直言って退屈な授業ばかりでした。その理由は、いかに早く正確に正解にたどり着けるか、を常に教えられてきたからです。0から1を生み出す経験がほとんどないまま成長しましたが、生きていく上でクリエイティブな思考が大切だと気づいたのは社会人になってからでした。
また、論理的思考能力も身につきます。なぜそうなるのか、と言う仕組みを理解しないと自分でプログラムを組むことは難しいからです。このような部分も、学校ではなかなか教えてもらえない部類の学習ですよね。
スクラッチ(Scratch)の使い方
それでは、スクラッチの使い方を写真を使いながら解説していきます。
まずはMITのホームページにアクセスします。
次に、左上の作るをクリックすると、このような画面になります。
基本的な編集の仕方としては、左にあるブロックから好きなものを選び、ドラッグアンドドロップで右の白紙部分にコピーして作っていきます。ここでは例として「マウスのポインターへ行く」ブロックを動かしています。
基本的な操作はこれだけです!それでは作りたいものを決めて作ってみましょう!
実際に作ってみた
マウスクリックで100歩進み、90度回転して「こんにちは」と言うプログラムを組んでみましょう。
①まずは「○歩動かす」ブロックを導入し、歩く歩数を入力します。100歩というと遠くまで歩くねぇ!と言う感じですが、画面上だと1センチ位で丁度いいです。
②次に「○度回す」ブロックを導入し、角度を入力します。ここでは90度にしています。
③次に「○と言う」ブロックを導入し、「こんにちは!」と入力します。
④最後に「緑旗が押されたとき」ブロックを一番上に導入します。
緑旗を押すと・・・プログラム通りに動きました!
以上が基本的操作です。左側にたくさんのブロックが存在するので、自由に組み合わせて使ってみて下さい。音声や背景、別なキャラクターなどもたくさん追加できますのでほぼ無限のデザインが可能です。
まとめ
今回はScratchについて概要から使い方まで解説しました。
ポイントは
小学生から使える
楽しくプログラミング、論理的思考力を身につけられる
です。
それではぜひチャレンジしてみて下さい!