副業で稼ぎたい人向け

副業で稼ぐなら“見せ方”が9割?未経験から仕事につなげるポートフォリオの作り方

副業でプログラミングを始めてみたけれど、「何から始めればいいかわからない」「仕事を取るには実績が必要?」と迷う方は多いと思います。
そんな中でよく出てくるキーワードが「ポートフォリオ」です。

とはいえ、最初から立派な作品を作るのはハードルが高く、
「こんなレベルで公開していいのかな…」と手が止まってしまう人も少なくありません。

現在、開発の現場で仕事をしている立場として、副業に取り組む方が最初に悩むポイントとして、ポートフォリオの“見せ方”は本当に重要だと感じています。

この記事では、

  • そもそも副業にポートフォリオは必要なのか?
  • 実績がない状態でも、どう見せれば仕事につながるのか?
  • どんな分野で、どんな作品を作ればいいのか?

といった疑問に答えながら、「ちゃんと伝わるポートフォリオ」の作り方を解説していきます。

なぜ副業にポートフォリオが必要なのか?

副業で仕事を受けるとき、避けて通れないのが「この人にお願いして大丈夫だろうか?」という信頼の壁です。
その壁を超えるための手段として、ポートフォリオはとても有効です。

特に実績がないうちは、「何ができるか」「どんな意図で作ったのか」を言葉だけで伝えるのは難しいもの。
だからこそ、ポートフォリオという形で“見える証拠”を用意しておくと、相手は判断しやすくなります。

ポートフォリオは、自分のスキルや考え方を伝えるためのプレゼン資料です。

しっかり作っておけば、次のような効果が得られます。

  • 実績がなくても、できることを具体的に示せる
  • クライアントが安心して依頼しやすくなる
  • 自分自身の得意分野や方向性が整理できる

副業の世界では、技術力そのものよりも「この人にお願いしても安心か」が先に問われます。
だからこそ、ポートフォリオは仕事につながる第一歩になります。

ポートフォリオに入れるべき内容とは?

ポートフォリオは「すごい作品集」を見せるものではなく、「この人が何を大事にしているか」を伝えるツールです。
以下の要素を意識して構成していきましょう。

自己紹介

  • どんなことができるか(使用スキル、興味のある分野など)
  • どんな案件に取り組みたいか、どんな相手と仕事がしたいか

単なる技術一覧だけでなく、人柄や姿勢が伝わる内容にすると、読んだ人の記憶に残りやすくなります。

制作物の紹介

  • 作品の概要(何を、誰のために、どんな目的で作ったか)
  • 使用技術(HTML/CSS、JavaScript、React、Pythonなど)
  • 工夫した点や、意識したこと
  • 実際に動かせるデモリンク、GitHubのリンクなど

作品は多くなくても大丈夫です。1〜2件でも「伝える力」があれば十分に評価されます。

コードや補足資料

GitHubやソースコードへのリンクがあると、コードの丁寧さや設計意図を伝えることができます。
READMEに操作説明や使い方があると、より親切な印象になります。

お問い合わせ導線

「見て終わり」ではなく、「話を聞いてみたい」と思ってもらった人がすぐ連絡できるように、SNSやメールアドレス、フォームなどを用意しておきましょう。

分野別:副業で使えるポートフォリオの具体例

副業で案件を得やすい分野はいくつかありますが、それぞれ必要とされるスキルや“見せ方”は異なります。
ここでは代表的な3つの分野について、ポートフォリオに向いている作品例を紹介します。

Web制作

HTML・CSS・JavaScriptを使ったコーディングや、WordPressでのサイト構築が中心の分野です。
特にランディングページ(LP)や企業サイトのような制作実績があると、クラウドソーシング案件と相性が良くなります。

作品例

  • 架空の店舗LP(スマホ対応済み)
  • Figmaデザインを模写し、レスポンシブ+アニメーションを追加
  • WordPressで作ったポートフォリオサイトや小規模なブログ

ポイント

  • 見た目だけでなく、コードの整理やBEM・Sassの設計が伝わると評価されやすい
  • アニメーションやホバー演出など、細部の工夫で差別化できる
  • レスポンシブ対応は必須。PCとスマホの両方で見栄えが整っていること

Webアプリ開発

タスク管理アプリやユーザー登録機能付きのアプリなど、「操作」と「データ管理」を含む作品が多い分野です。
アプリ系の案件や、SaaS開発系の副業に挑戦したい人向け。

作品例

  • タスク管理アプリ(登録・編集・削除機能あり)
  • 認証付きのメモ投稿アプリ
  • 外部APIを使った天気予報表示アプリ

ポイント

  • 誰に向けて、何を解決するアプリなのかを説明すると説得力が出る
  • 技術スタックの選定理由(例:Reactを使った意図)が伝わると良い
  • GitHubリポジトリの整理・READMEがあると丁寧さが伝わる

自動化ツール(Python / GAS / ノーコード)

事務作業や繰り返し業務を効率化するツールは、副業でもニーズが増えています。
目立つデザインは必要なく、実用性や課題解決力で評価される分野です。

作品例

  • Googleスプレッドシートを自動で整形・集計するGASツール
  • Pythonでスクレイピング → データをCSV保存
  • Notionと連携してタスクや情報を自動整理するツール

ポイント

  • どういう業務課題を解決するのか、背景が説明されていると強い
  • 操作説明や動画があると、使うイメージが伝わりやすい
  • 実務っぽさを意識して、用途の具体性を出すとより良い

実績がなくても作れるポートフォリオの考え方

副業を始めようとしたとき、多くの人が最初に不安を感じるのが「実績がないけど大丈夫だろうか」ということです。
ですが、実績がなくても、ポートフォリオは十分に意味があります。

大切なのは、「実績の有無」ではなく「伝える姿勢」です。

作品の完成度や技術力そのものではなく、

  • なぜその作品を作ったのか
  • どこに工夫したのか
  • どういった価値を届けたいのか

こういった“背景”や“意図”が見えることで、見た人に信頼感が生まれます。

最初の作品は、自分のためでいい

いきなり誰かのためのアプリを作るのはハードルが高いと感じるかもしれません。
だからこそ、最初は「自分が使いたいもの」や「身近な人の困りごと」をテーマにしてみるのがおすすめです。

例えば:

  • 自分の読書記録を管理するアプリ
  • 家計簿の入力を簡単にするスプレッドシートツール
  • 友人のSNS用ポートフォリオサイト

こうした“身近な課題”を扱うことで、無理なく目的を持ったアウトプットができます。

模写やチュートリアルベースでも、工夫次第で作品になる

「学習中に作ったものをそのまま出してもいいの?」と悩む方も多いですが、
模写やチュートリアルをベースにした作品でも、自分の工夫を加えれば立派なポートフォリオになります。

たとえば:

  • スマホ対応を加えてみる
  • 配色やレイアウトを変更してオリジナリティを出す
  • 想定ユーザーや使用シーンを具体的に書く

“そのまま作って終わり”ではなく、少し手を加えて「自分らしさ」を加えるだけで、印象は大きく変わります。

完璧じゃなくていい、“途中でも公開する”のが正解

ポートフォリオでよくあるのが、「納得いくまで出せない」と思って何ヶ月も止まってしまうケースです。
でも実際には、完成度よりも「伝えること」の方が重要です。

途中の作品でも、

  • どこまでできていて
  • 何を目指しているか

が書かれていれば、相手にとっては十分価値ある情報になります。

まずは小さく作って、改善しながら育てていく。
この柔軟さが、ポートフォリオ作成においては何よりの武器になります。

よくあるミスと注意点

ポートフォリオは、自分のスキルや考え方を伝える大事なツールです。
けれど、ほんの少しの見せ方の違いで、相手に伝わらなくなってしまうこともあります。

ここでは、よくある失敗とその対策を紹介します。

完成しないまま止まってしまう

「もっと良くしてから出したい」「まだ見せるのが恥ずかしい」
そんな気持ちから、ポートフォリオが未完成のまま止まってしまうケースはとても多いです。

でも、100点の作品は必要ありません。
60点でも70点でも、「今の自分ができること」を見せることが、副業の第一歩になります。

まずは形にして出す。そこから改善していけば十分です。

説明がないまま作品だけ並べている

制作物を並べるだけでは、「何のために作ったのか」が相手に伝わりません。

  • どんな目的で作ったのか
  • どこを工夫したのか
  • 誰に使ってもらいたいか

こうした“背景”があると、作品に説得力が出て、記憶に残ります。

スマホ対応されていない

レスポンシブ対応(スマホでもレイアウトが崩れないようにすること)は、Web系のポートフォリオでは必須と言ってもいい要素です。

せっかく良い作品を作っても、スマホで表示が崩れてしまうと、それだけで評価が下がってしまう可能性もあります。

制作したら、スマホ表示でもチェックしておきましょう。

「誰に向けた作品か」が曖昧

よくあるのが、「Todoアプリを作りました」とだけ書かれているケース。
これでは、何を評価すればいいかが伝わりません。

  • 学習管理が苦手な人向けに作った
  • スプレッドシートで管理していた情報をアプリ化した

など、少しだけでも“用途”や“背景”を説明することで、印象は大きく変わります。

よくある質問(Q&A)

Q. ポートフォリオ作品はいくつ必要ですか?

A. 1〜2作品で十分です。

数が多いかどうかよりも、「どんなことができるか」「何を考えて作ったのか」が伝わることの方が大切です。
1つの作品でも、構成や説明がしっかりしていれば、それだけで信頼につながります。

Q. 実務経験がないのに見せても大丈夫ですか?

A. 大丈夫です。むしろ、実務がないからこそ必要です。

ポートフォリオは、「実績」ではなく「可能性」を見せるためのものです。
自分なりに考えて作ったこと、丁寧に仕上げたことが伝われば、仕事につながるきっかけになります。

Q. デザインに自信がないのですが問題ないでしょうか?

A. 問題ありません。

大切なのは“伝わること”です。見た目が完璧でなくても、機能や構造、背景がしっかり伝わるものであれば十分評価されます。
テンプレートやUIライブラリを使っても問題ありません。

Q. チュートリアルや模写でもポートフォリオにしていいですか?

A. OKです。ただし、自分の工夫を加えるのがポイントです。

たとえば色や構成を変える、スマホ対応を追加する、想定ユーザーを設定して説明文を添える。
ほんの少しの工夫で、"学習の延長"から"自分の作品"へと変わっていきます。

まとめ:ポートフォリオは“伝える力”で差がつく

副業におけるポートフォリオは、ただ技術力をアピールするためのものではありません。
もっと大切なのは、「誰に」「どんな価値を届けたいか」が伝わることです。

実績がない段階でも、自分の言葉で、自分なりに考えたアウトプットがあるだけで、信頼につながります。

  • どんな小さな作品でも、背景や意図を伝えることで評価される
  • 完璧を目指すより、まず“出すこと”を優先する
  • ポートフォリオは、一歩踏み出すためのツール

見せ方次第で、副業のチャンスは大きく広がります。
自分の力で作ったものを、自分の言葉で届けていきましょう。

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